maiponsan’s diary

低酸素虚血性脳症で、重度脳性麻痺になった娘のこと。

胃瘻のこと

肌寒くなってきましたね。

雪にぎりぎり間に合わず、翌日スタッドレスを履き替えました。

実にお店で6時間待ち。。。!なんと!!

いよいよの冬の到来に、なんだか逆にテンション上がってしまいました。。

 

 

 今日は、娘の胃瘻手術の経過と、決断のことを書き残させていただきます。

 

娘は、嚥下障害(出生~今のところ、嚥下反射は全くありません)があるため、口からミルクを摂ることができません。

 

出生直後から経鼻胃管(先端を胃内に置いた鼻からのチューブ)でのミルク・母乳注入を開始しました。

当初はこのチューブのままひとまずNICU退院をめざず予定でした。

 

・・・が、胃食道逆流(ミルクが食道や口に戻ってきてしまって、むせたり吐いたりしてしまう)が出現、十二指腸チューブ(先端をもっと奥の十二指腸に留置する)に変更となりました。

 

このチューブの場合。。

●胃と違って袋状になっていないため、(また血糖値の問題もあり)注入は少量ずつ、24時間にわたって持続的に投与が必要。

 

●ミルク・母乳の細菌汚染を防ぐため、2時間ごとのミルク

母乳交換を必要とする。

 

●(母乳注入が主だったのですが)頻回に目詰まりを起こすため、緊急で再挿入が必要になる(透視というレントゲンを使いながら、新生児外科Drのみがやるという決まりでした)

 

でした。

管理がデリケートであり、在宅には適さないと話をされ、そこで提示されたのが、 胃瘻(+Nissen←胃の入り口をある程度しばってしまって逆流を起こしにくくする)手術の選択肢です。

 

 「胃瘻か。。」

 

私たち夫婦にとって、職業柄もあり胃瘻は縁遠いものではありませんでした。

しかし、それはあくまで成人(多くはご高齢の方)のケースでした。

必要な胃瘻、やって良かったなと思う胃瘻もあれば、施設で漫然と注入をし続けるだけの胃瘻もやはり多くあります。

 

 「小児」という分野において、私たちはどう決断したらいいのか、わかりませんでした。

まだ生まれたばかりの赤ちゃん、本人の意思もない。全く白紙のたった2か月しか始まってない彼女の人生。。

胃瘻をするべきかどうか、決断の材料はなかなか見つけられませんでした。

 

胃瘻という形は本来は自然ではないし、

広い意味では延命の治療なのかもしれない。

そうしたいのだろうか?

それに、娘の体に傷をつけたくない。

痛い検査も治療ももう十分。

 

 

前向きに考えられず、ずいぶん長い期間夫婦で悩みました。

 

ただ、最終的に、私たちは胃瘻造設を選択しました。

 

私たちの考えは。。  

「一緒に生きてくために良い方法を選びたい」。

 

・娘の顔を心置きなく拭いてあげてすっきりさせてやれる

・口の中の違和感とさよならさせてやれる

・チューブ詰まりの呪縛から解放してあげられる

・お出かけしやすくなり一緒にいろんな場所に挑戦できる

(・あと、「おなか空いた~」と「おなかいっぱい!」を感じさせてやりたい)

 

・・・と、

娘と、それから私たちが過ごしていく上で、より快適な方法として、胃瘻手術を決定しました。

 

実際の手術までは、やはり合併症の心配や、万が一のことを不安に思ったり。。でしたが

手術自体は、予定通りに腹腔鏡での手術で終了でき、経過もとても順調でした。

 

そんな経過でした。

これからも、きっと大小の決断を迫られることが常にあると思います。

その時その時、悩みながらも納得のできる、私たちにとって良い選択がしてきけたらな~と思います。

 

 

ちなみに、胃瘻術後から、手術のショック療法か!?、娘はとてもよく声を出すようになりました。

これはうれしい誤算です。

 

 

 

ところで、

先日、自宅から1時間すこしのドライブで、リンゴ狩りに行ってきました!

。。狩るのも食べるのも親ですけども。

 

毛布に包まれながら茣蓙にゴロンとさせてもらって。。

適宜吸引はしますが、緊張もそんなに入らず、落ちついたものでした。

 

リンゴの香り、近くではしゃぐ子供たちの声、空の色。。

なんとなくでも感じて、なんとなく気持ちいなと思ってくれていたらいいな~と。

私たちもとても楽しめました!

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りんご、いい匂いかな。。?